この日の審問では、委員長が前回それぞれの書面について指摘した点に対し、双方が回答し、争点を詰めた。
国は、有機ヒ素化合物「ジフェニルアルシン酸」は農薬の原料としての用途があったとあらためて主張。その上で、製造当時、その毒性は、殺虫剤程度と認識していたと説明した。
農薬として払い下げられた過程については「六十年近く前のことで、実情、調査は手詰まり状態です」と釈明する場面もあった。
裁定では今後、膨大な証拠資料を精査し争点を絞り込み、現地調査、証人尋問などを行う予定。第三回審問は、五月二十四日に行われる。 (高橋知子)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/ibg/20070301/lcl_____ibg_____002.shtml