みずほフィナンシャルグループは26日、米金融大手のシティグループと協力し、証券大手の日興コーディアルグループを支援する検討に入った。米シティは日興を傘下におさめる方向で交渉中で、争奪戦に名乗りを上げるとみられていたみずほは協調路線に転じることで、米シティとの提携も模索したい考えだ。
みずほは日興コーディアルグループの発行済み株式の約5%を出資する大株主。一方、シティもほぼ同額の出資があるほか、日興傘下の日興シティグループ証券に49%出資している。シティが日興本体への出資比率を33%超に引き上げる方向で日興と交渉に入っており、みずほの動向が注目されていた。
みずほは米シティに対抗して日興の争奪戦に加わるという見方もあったが、みずほは、日興の筆頭株主だった米シティが日興の本格的な支援をする動きを見せたことで、巻き返しは難しいと判断した模様だ。
公的資金を完済したみずほはニューヨーク市場に上場するなど米国への本格進出を目指しており、日興支援を通じて米シティとの関係強化も図りたい考えとみられる。
ただ、米シティが日興への出資比率を100%に高めて完全子会社化し、みずほの保有株の買い取りを打診してくる可能性もあり、流動的な要素は残っている。