IXI本社の捜索に入る大阪地検の係官ら=28日午前9時32分、大阪市淀川区で
証券取引等監視委員会も同日、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で、特捜部と合同で強制調査に乗り出した。
調べでは、元常務らは昨年、日本IBMが東京リースに発注した業務用ソフトウエア開発取引に絡み、本来なら日本IBMが東京リースに支払うべき代金をIXIが支払うとする契約を締結。IXIに約103億円の必要のない債務を負わせ、損害を与えた疑い。
元常務らは、IXIが東京リースから製品を仕入れて日本IBMに転売したように装った発注書などを偽造。05年ごろから、実在しない商品を帳簿の上だけで十数社を介在させて動かし、売り上げを計上する「架空循環取引」を繰り返していたとみられる。
民間信用調査会社などによると、IXIは89年設立。04年に東証2部上場したが、今年に入って大阪地裁に民事再生法適用を申請し、上場廃止となった。日本IBMは世界最大のコンピューターメーカー「米IBM」の日本法人として37年に設立。05年12月期の売上高は1兆3027億円。
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大阪市淀川区のIXI本社と同市西区の日本IBM大阪事業所では、午前9時半ごろから特捜部と監視委の係官による捜索が始まった。IXIの受付前で報道陣に対応した白神純二・広報IR室長は「株主や債権者らにご迷惑をおかけしたことをおわびします。捜査には全面的に協力する」と話した。
http://www.asahi.com/national/update/0228/OSK200702280021.html