実験は区と同社が協定し、従来は無料配布していたレジ袋を必要な客にのみ一枚五円で売るもので、一月十五日から三月末まで。
実験前の同店のマイバッグ持参率は約30%だった。同社が実験前に懸念した苦情も、当初は「有料化は絶対反対」など日に十件以上あったが、日を追い減少。全体では激励や評価が上回る。近所の主婦(66)は「たまって捨てていたレジ袋が減った」と歓迎する。
ただし、店の売り上げは、前年同期より数%減少。客数は変わらないが、一人当たりの購入額が減った。同社は「暖冬の影響も考えられ、レジ袋有料化が(売り上げ減の)原因か現段階では判断できない」とするが、減少率は他店を上回るという。特に「暖冬との因果関係は薄いとみられるコメや酒類の落ち込みが目立つ」ことから、「重くかさばる商品はレジ袋がないと持ちづらいからか」とも分析。対応策として、コメ袋に取っ手を張り、レジ袋なしで運びやすくする方法を試行し始めた。
区は実験後にレジ袋有料化の拡大を目指している。しかし、実験店での現状の売り上げの減少幅は、実験開始時に高田浩・同社社長が継続の条件とした「1、2%」を超えている。同社は「実験が終わるまで判断できない。有料化を続けられるよう、売り上げを戻す努力をしたい」とする。
植田和弘・京都大大学院教授(環境経済学)は「大きな商品を詰めやすいマイバッグを作るなど、客が大きな不便を感じずに、結果的にレジ袋が減らせるよう提案することも大事」と助言している。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070226/lcl_____tko_____000.shtml