拉致被害者と面会した安倍首相(左から3人目)=25日午後、新潟市内で
また、首相は面会後、作業部会で扱うテーマについて「実行犯の引き渡しを要求するのは当然だ。特定失踪(しっそう)者は、政府として拉致被害者と認定しているわけではないが、照会を求めたい」と記者団に語り、新たに国際手配した容疑者の引き渡し要求なども行う考えを示した。
面会で、拉致された母ミヨシさんが不明のままの曽我さんは「待っている家族も高齢になり、一目会うまでは目を閉じることができない」。蓮池薫さんも「僕らは帰ってきてよかったと思う。家族会のみなさんに、この幸せを一日も早く実現していただけたらと強く思っている」と帰国を待つ家族を気遣った。
これに対し、首相は「作業部会で拉致問題の解決に向けて成果が出るよう関係各国と協力しながら努力していく。安否が定かでない拉致被害者の帰国実現に向けて全力をかけたい」と応じた。
これに先立ち、首相は新潟県長岡市の中越地震の仮設住宅を訪問。2年4カ月過ぎても自宅に戻れない山古志地区の住民190世帯573人が住む仮設住宅を前に、「早く皆様が戻れるよう全力を尽くしたい」と激励した。
http://www.asahi.com/national/update/0225/TKY200702250162.html