鉄腕アトム、ひみつのアッコちゃん、銀河鉄道999……。懐かしのアニメキャラクターが付いた旗が今月から、練馬区の商店街を彩り始めた。知る人ぞ知る「アニメ発祥の地」を売り出す作戦だ。(内山美木)
区内には、日本で初めて劇場用カラー長編アニメ「白蛇伝」(58年)を製作した「東映アニメーション」や、同じく日本初の連続テレビアニメ「鉄腕アトム」(63年)を製作した虫プロダクションがある。区によると、いまも小さなプロダクションを合わせると、約70のアニメ関連業者があるという。
旗の飾り付けは、区が8月に板橋区からの独立60周年を迎えるのを記念した事業。その数、9500枚。「アニメのヒーロー、ヒロインに会いに、ぜひ商店街を訪れてほしい」と、活性化の期待も込める。
区では02年から毎年、アニメソングの演奏やキャラクターショーなどがある「練馬アニメフェスティバル」が開かれてきた。だが、「『アニメの街』をもっとアピールしてもよいのでは」という声が区民からも寄せられていた。製作会社側にアイデアを持ちかけたところ、キャラクター使用を快諾してもらったという。
「銀河鉄道999」の作者で同区在住の松本零士さんも「うれしいことです。元祖アニメーションの街である地元のためなら、どんな協力だってしますよ」。
あしたのジョー、狼(おおかみ)少年ケン、一休さんなど、10種類のキャラクターがそろった。
旗は、装飾灯用、小さなのぼり、店舗のウインドーに貼(は)るタイプの3種類。区内110の商店街に配る。来年3月まで、ヒーロー、ヒロインたちが練馬の街をにぎやかにする。
http://mytown.asahi.com/tokyo/news.php?k_id=13000000702260003