「田中信夫さん(サンダース軍曹)の声に勇気づけられた人は多かったと思います。現在、再放送で見て、原語の声(ビック・モロー)と違和感がないことにも驚きました。声質を考えて声優を選んでいたのでしょう」(東京都・高野葉子・49歳)
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64年に放映された「逃亡者」も大変な人気でした。
「小学校の時に夢中で見ていました。主人公リチャード・キンブルの声を担当した睦五朗さんの声が逃亡者のイメージにぴったりでした」(東京都・ドチコ・51歳女性)、「あの低くて重厚な声、今でも耳に残っています」(東京都・toshiko・50歳女性)。
「0011ナポレオン・ソロ」(65年)のソロ(矢島正明)とイリヤ(野沢那智)のコンビにも。
「すてきな声と雰囲気で人物の魅力を100%引き出していました」(東京都・やまのべ・53歳女性)、「かけ合い漫才のように息がぴったりでとても楽しい番組でした」(横浜市・E.T・56歳女性)。
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熊倉一雄さんには「名探偵ポワロのセリフの間の取り方、ユーモア、おどけ、憤慨、困惑など名表現でした」(東京都・松本美子・70歳)。
近年、一大ブームを巻き起こした「冬のソナタ」のペ・ヨンジュン(萩原聖人)、チェ・ジウ(田中美里)には賛否両論も。
「ストーリーに合っていて、もの悲しさや切なさが十分に表現されていた。翻訳がとても美しかったことも印象に残りました」(さいたま市・丹生沙智恵・62歳)、「言葉だけが浮いてしまったセリフ回しにがっかり。話題性から人気俳優が吹き替えを行うことが多いですが、やはり違和感があります。餅は餅屋。吹き替えは声優さんに」(神奈川県・みき・28歳女性)。
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最後に、こんな意見を。
「吹き替えは、その声優の顔が浮かんでこないのがベスト。戸田恵子さんはだれの声をやっても戸田さんの顔が浮かんでこない。お見事です」(東京都・洋画すき子・56歳女性)
◆記者もひとこと
子供のころ見た「コンバット!」が大好きでした。おもちゃの機関銃を手に、友達と「コンバットごっこ」をしたものです。父親と一緒に見たコロンボ(小池朝雄)やコジャック(森山周一郎)も忘れられません。吹き替えだったからこそ子供でも簡単に楽しめたのでしょう。
外国テレビドラマや洋画を、そのままではなく、違う味付けで楽しめるのが吹き替えです。DVDでは、字幕版と吹き替え版を比べてみることが可能です。それも面白いですよ。