臨時理事会後の会見で、田中理事長は「倫理委員会が設置されていないなど、(移植を実施した)病院の態勢などに多くの不備があった」と指摘。「移植学会単独ではなく、5学会で一緒に結論を出し、今後の方針を明確に打ち出す」とも述べ、どういうケースが例外として許されるかなどを「指針」の形でまとめることを示唆した。
腎移植が専門の大島副理事長は「がんの腎臓を移植するような万波医師らの行為は、科学に基づいた現在の医療水準から著しく外れている」と断言。「なぜそのような医療行為を行ったのか、カルテに記載したり、インフォームド・コンセント(説明と同意)を文書の形で残したりといった倫理面でも水準を満たしていない」と述べた。
万波医師を擁護する動きに対しては、「医療水準から外れたことを容認するようなら、医学会の存在価値などない。感情的な同情論と医学的な評価は、全く別次元の問題だ」との見解を示した。
http://www.asahi.com/national/update/0224/OSK200702240065.html