日本郵政公社は23日、東京貯金事務センター(さいたま市)の男性職員が1月31日夜に埼玉県草加市で車上荒らしにあい、振替口座情報など約29万件の顧客データを記録したパソコン用外部記憶媒体(USBメモリー)入りバッグを盗まれたと発表した。
USBメモリーは千葉県野田市で2月21日に見つかり、同センターが回収した。
郵政公社によると、情報が悪用された報告はない。振替口座から現金を引き出す場合は、登録印が必要なため、勝手に引き出される恐れも無いとしている。
USBメモリーに記録されていたのは、口座番号、加入者名、住所、口座開設日などを記した郵便振替口座データ約29万件と、口座番号、氏名を記した貯金データ31件。
職員は規定に反して顧客情報をUSBメモリーに記録して持ち出し、草加市内の銭湯駐車場でバッグごと盗まれた。職員は、自宅で作業するために持ち出したといい、メモリーを盗まれたことも職場に報告していなかった。
郵政公社は、顧客情報の管理を徹底するほか、情報を記録したメモリーなどの管理を徹底することで再発防止を図るとしている。