LEC大は、資格試験予備校を経営する「東京リーガルマインド」(反町勝夫社長)が04年4月に開校。千代田区と大阪市のキャンパス以外では、大半の授業がビデオなどを使った「高度メディア利用授業」として行われている。
開設当初から、大学生と予備校生が同じ授業を受けている点などが問題視され、文科省は繰り返し改善を求めてきた。それでも改善が見られなかったため、1月、大学設置基準などに違反するとして初の改善勧告に踏み切った。173人の専任教員のうち67人しか勤務実態がない点や、ビデオ授業で質疑応答などの対応ができる教員がいない点を指摘し、改善を求めた。
LEC大の計画によると、ビデオ授業では07年度から補助教員を配置するなどして改善する。ただ、こうした対応を長期間続けると経営の重荷になると判断し、キャンパスを縮小する検討に入った模様だ。
同大のキャンパスはほかに札幌、宇都宮、新宿(東京)、千葉、横浜、静岡、神戸、岡山、広島、松山、福岡、北九州にあり、学生数は約800人。廃止されても、在学生は、現在のキャンパスで履修できるようにするという。