昨年7月のゼロ金利政策の解除を受けて、大手行は約6年ぶりに短プラを引き上げた。今回再び引き上げられれば、借り手の中心である中小企業の負担感は増す。
住宅ローンでは、短プラ連動の「変動型」から、長期金利に連動する当初10年金利固定など「固定型」へ人気商品がシフトしている。
長期金利は、今回の日銀の利上げを織り込み済みで、市場金利は22日も上昇しなかった。「変動型からの乗り換えを考える人は、当初10年固定型などを選ぶか、変動金利を続けるのなら、どの程度の変動リスクがあるのかチェックをすすめる」と独立系のファイナンシャルプランナーは話す。
大手行は普通預金金利の引き上げを決めているが、1年物など短めの定期預金金利も引き上げられる可能性が高い。みずほ銀行は26日から、1カ月〜1年物の定期預金の金利を0.1%幅引き上げる予定で、ほかの大手行も追随しそうだ。
生保では、明治安田生命保険が4月2日から、契約者に約束した保険料の運用利回り「予定利率」を引き上げる。保険料を一括納入するタイプの終身保険は現行の年率1.3%を1.5%、主力の終身保険「エブリバディ」も1.4%を1.5%とする。予定利率は主に長期金利に連動するため、影響は限定的だ。