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2007年02月23日(金) 05時53分

皇太子さま会見全文(2)朝日新聞

 【質問(2)】雅子さまが療養生活に入られて3年が経ち、去年の秋には、宿泊を伴う地方での公務に出かけられました。雅子さま自身も「少しずつ快方に向かって過ごしてくることができました」と述べられていますが、現在の雅子さまのご様子や回復ぶり、公務復帰の目処についてお聞かせください。

 〈回答〉雅子については、天皇、皇后両陛下よりご理解とお励ましをいただき、また、多くの国民の皆さんからも温かいお気持ちやお力添えを頂いていることに、心から感謝を申し上げます。雅子も体調を見ながら、できるだけの努力をしており、それに伴い、少しずつ活動の幅が広がり、徐々に快方に向かっておりますが、お医者様が個々の活動の後に疲れが残ることがあると指摘されているように、活動をどのくらいまとめて行うことができるか、その時々で判断せざるを得ない状況です。今後大切なことはお医者様のご指導の下、公務であるかどうかを問わずに、さらに活動の幅を広げていき、そして個々の活動に自信を深めていくことであると考えます。活動に自信が持てるようになれば、公的な性格のある活動を行う幅もおのずと広がっていくものと思います。国民の皆さんにも状況をご理解頂き、長い目で見守って頂きたくお願い致します。

 【質問(3)】愛子さまは去年、着袴の儀を迎え、来年は小学校に入学されます。最近の成長ぶりや健康管理、内親王としての今後の教育方針についてお聞かせください。去年の天皇陛下の誕生日会見では、陛下が愛子さまについて「いずれは会う機会も増えて、うち解けて話ができれば」との意向を示されました。両陛下とご一家との今後の交流の在り方についても、お考えをお聞かせください。

 〈回答〉愛子はお陰様で幼稚園の生活をとても楽しんでいるようです。また、幼稚園に入り、大きく成長したように見受けられます。園児一人一人を同じように扱うという幼稚園の方針のもとで、集団生活にとけ込んでいます。この4月から年長組になることを今から楽しみにしています。私たちの教育方針は一昨年のこの会見でも詳しくお話ししましたので繰り返しませんが、これが幼稚園の教育方針と合わさって、愛子が名前のとおり人から愛され、人を愛すような人間に育っていって欲しいと願っております。

 愛子の健康管理には常に気を配っております。風邪を引くこともありますけれども、これは私自身の幼稚園時代を振り返ってみましても、よく風邪を引いては幼稚園を休んでおりましたので、このようなことをとおして、体も丈夫になっていくのだと思います。幸いに大きな病気やケガをすることもなく、健やかに育っていることをうれしく思っております。

 天皇陛下の愛子に対するお気持ちを大切に受け止めて、これからも両陛下とお会いする機会をつくっていきたいと思います。愛子は両陛下のいらっしゃる御所に上がらせて頂く前には、畑でつくった野菜をとったり、花を摘んで花かごをつくったり、カルタやすごろく、折り紙など、ご一緒に遊んで頂けるものを用意し、両陛下にお会いすることをいつも大変楽しみにしております。

http://www.asahi.com/national/update/0223/TKY200702230015.html