山本有二金融担当相は22日の参院財政金融委員会で、日興コーディアルグループの不正会計問題について、「法令違反に該当する事実があると疑われる場合には、法令に基づいて適切に処理していく」と述べた。日興に法令違反があれば、刑事告発する可能性もあることを示唆したもの。民主党の峰崎直樹議員の質問に答えた。
日興コーディアルグループ傘下のSPC(特別目的会社)であるNPIホールディングスは2004年夏から05年1月にかけて、コールセンター大手のベルシステム24を買収。その過程で、NPIホールディングスは親会社の日興プリンシパル・インベストメンツとベル社の株式を使ったEB債(他社株転換社債)の契約を結び、05年3月期連結決算に不正に利益を計上した。
峰崎議員は、このEB債の契約の過程には証券取引法が禁じたインサイダー疑惑や相場操縦疑惑もあると指摘。金融庁に対して、「昨年12月に行政処分として5億円の課徴金納付命令を出したことで終わりにせず、さらに調べてほしい」と要請し、山本金融担当相が刑事告発の可能性について発言した。
さらに峰崎議員は、日興がやっていたことは粉飾決算ではないかと詰め寄り、山本金融担当相は「その通りだ」と答えた。
ZAKZAK 2007/02/22