国民新党の糸川正晃衆院議員(32)=比例北信越、写真=が、国会で質問した不動産取引について、追及をやめるよう圧力をかけられた問題で、警視庁組織犯罪対策4課と福井県警は22日未明、暴力行為法違反(共同脅迫)容疑で、大証2部上場の中堅ゼネコン「平和奥田」(滋賀県東近江市)の相談役(49)=千葉市中央区=を逮捕した。容疑を認めているという。
平和奥田は、糸川議員が昨年2月の衆院予算委員会で取引状況を質問した東京都港区南青山の土地の売買に関与していた。同課は、共犯の男についても逮捕状を取り、行方を追っている。
糸川議員の事務所には昨年5月、実弾入りの脅迫状が送り付けられる事件が起きており、同課は関連を慎重に捜査している。
調べでは、容疑者ら2人は昨年3月3日夜、福井市内のスナックで、糸川議員に「今後、この件で質問するようなことがあると、仲間は許さないと思う。命的にもね。うちと組が絡んでいることだから、よく肝に銘じておいてほしい」などと言って、共同で脅迫した疑い。スナックには、このほか暴力団関係者や元閣僚経験者の秘書2人も同席していた。
この土地取引をめぐっては、毎日新聞が昨年1月、「地上げに暴力団関係者と親しい関係者が関与していた疑惑が浮上した」などと報道。同社社会部記者あてにも同5月、糸川議員に送られたものと同じとみられる実弾入り脅迫状が送付された。同課は同一犯の可能性が高いとみて、脅迫容疑で捜査している。
ZAKZAK 2007/02/22