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2007年02月22日(木) 11時31分

油田採掘話で資金集め 出資法違反容疑で熊本の会社捜索朝日新聞

 熊本市の石油輸入販売会社「ジャパンエージェンシー」が、インドネシアの油田の採掘事業などに出資すれば高い配当が得られると広島県内の投資家らに持ちかけ、出資金を不正に集めた疑いが強まり、広島県警は22日午前、出資法違反(預かり金の禁止)の疑いで、同社の本店事務所など約10カ所を家宅捜索した。98年から昨年までの間、少なくとも36都道府県の1500人から総額で46億円を集めていたとみられる。出資者に一部しか配当されておらず、県警は詐欺容疑の立件も視野に入れて調べる。

出資法違反容疑でジャパンエージェンシーに家宅捜索に入る広島県警の捜査員ら=22日午前9時9分、熊本市水前寺1丁目で

 調べでは、同社は、広島県内の男女3人に対して、インドネシアに実在する法人との油田採掘事業や石油の取引に出資すれば元本を保証し、さらに毎月100万円につき約8万円の配当金を支払うと約束。05年から06年にかけて計約350万円を同社の銀行口座に振り込ませた疑い。

 永野衛社長(61)は全国で出資セミナーを開催。油田が稼働している写真や、「インドネシアの高官」と説明する人物が一緒に写った写真を投資家らに見せ、出資を募っていた。県警は、約9億円が社長らの海外銀行の個人口座に振り込まれていることを確認している。

 これまでに180人に計3億5000万円が支払われているが、ほかに配当や返金はなく、苦情には「事業が中断している」などと説明していたという。同社は85年に設立。社員は約10人とみられる。

http://www.asahi.com/national/update/0222/TKY200702220139.html