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2007年02月22日(木) 00時00分

無線LAN共有プロジェクト「FON」、日本に本格上陸読売新聞


会見するマーチン・バルサフスキーさん(右)、藤本潤一さん

 個人宅の無線LANアクセスポイントを開放・共有することで、世界中に無線LAN網を張り巡らせようというプロジェクト「FON」(http://jp.fon.com/)が日本に本格上陸し、実質的にサービスがスタートした。

 スペインのベンチャー企業が立ち上げたプロジェクトで、個人宅のアクセスポイントに専用の無線LANルーター「La Fonera」を設置、アクセスポイントを他人と共有できるようにする。2005年11月にサービスを開始して、1年で全世界のアクセスポイント提供ユーザー数は約16万人にまで増えたという。

 会員のタイプは3種類。1980円で「ラ・フォネラ」を購入して自分のアクセスポイントを他のユーザーに開放する代わりに、自分も無料でFONのアクセスポイントを利用できる「Linus」、同様に「ラ・フォネラ」を設置し、有料で開放してほかのアクセスポイントも有料で使う「Bill」、一般ユーザーが有料で使う「Alien」。

 日本では当面、「ライナス」のサービスのみを展開するが、年内には「エイリアン」もスタートさせる予定だ。ちなみに、「エイリアン」の接続費用は、24時間当たり500円程度を見込む。

 06年12月には日本法人であるフォン・ジャパンの記者会見が開かれ、07年に「ラ・フォネラ」の設置台数が7万5千台、08年には15万台との目標値を明らかにした。

 会見では、スペインのFON WIRELESS本社のマーチン・バルサフスキーCEOが「パソコンだけでなく、ポケットサイズのデバイスにも対応していこうと考えている」と説明。さらにフォン・ジャパンの藤本潤一CEOは「これまでの商業地域中心から、住宅地での公衆無線LANの使用が可能になる」と強調した。(山野辺一也・編集部/2007年1月24日発売「YOMIURI PC」2007年3月号から)

http://www.yomiuri.co.jp/net/frompc/20070222nt03.htm