都議会民主党の決議文は、「政策でも人物でも打倒石原を最も期待できる人選▽出馬環境の整備▽全党をあげて勝つための体制の構築」の3点を求めている。決議文を小沢代表に手渡した都議会民主党の田中良幹事長は会談後、「10人中10人が『この人しかない』と思う人を都議会の総意として挙げた」と語った。
浅野史郎・前宮城県知事(59)が立候補の考えはないと明言したため、都選出の蓮舫参院議員(39)や党都連会長の円より子参院議員(60)、小宮山洋子衆院議員(58)、海江田万里前衆院議員(57)らの名が党内で取りざたされている。
菅氏は一貫して自らの立候補を否定。しかし、「石原知事に勝てるのは知名度のある菅さんだけ」と、都議会や党本部に待望論も根強い。党都連が28日の政治資金パーティーを候補者決定の期限に据える中、「自主投票でいいじゃないか」という声も上がる。
自民党も困惑している。同党推薦に対する石原知事の姿勢が迷走しているからだ。ベテラン都議は「知事はいつもブレる」とあきれ顔だ。別の都議も「都議会自民党を敵にするわけにもいかないということでしょ」。
だが、自民党から石原知事と距離を置こうという動きはない。ある都議は言った。「これだけコケにされても、石原知事に勝てる候補はいない」