記事登録
2007年02月21日(水) 15時26分

「最後の真剣師」将棋のアマ強豪、大田学さん死去朝日新聞

 「最後の真剣師」と呼ばれ、ドラマのモデルにもなった将棋のアマ強豪、大田学(おおた・まなぶ)さんが21日午前5時30分、大腸がんのため、大阪市の病院で死去した。92歳だった。葬儀は近親者のみで行う。

 50〜60年代に賭け将棋で生計を立てる「真剣師」として全国に名をはせた。全盛期にはアマの公式戦には登場しなかったが、対戦相手を求めて青森から九州まで放浪し、各地で勝負強さを発揮した。77年に、63歳で第1回朝日アマチュア将棋名人戦(朝日新聞社主催)で全国優勝。初代朝日アマ名人になり、初めての“表舞台”で実力をみせつけた。

 神奈川県横須賀市生まれ。鳥取県倉吉市で育った。将棋を本格的に始めたのは30歳になってから。地元のアマ強豪の手ほどきで腕をあげ、真剣師の生活に入った。

 70年代に入り、高額の賭け将棋の機会が減ってからは、大阪・通天閣近くの将棋道場で1局500円で指導していた。96〜97年に放送されたNHKのドラマ「ふたりっ子」では、ヒロインに将棋を教える「銀じい」のモデルになり、一躍有名になった。

 05年に体調を崩し入院していた。

http://www.asahi.com/obituaries/update/0221/001.html