内紛騒動の末、中立派の西松社長が昨年6月に就任して以来、初の役員人事となる。縄野氏は航空会社を監督する航空局監理部長や国土交通省審議官を務め、JALには05年に入社。ドル箱の中国路線の拡充や、成田、羽田両空港の再拡張に向けた社内の体制作りを担当してきた。
経営再建中のJALは、社内改革を進める上で、監督官庁の国交省との連携強化が不可欠と判断。その象徴として縄野氏を昇格させた。
会長ポストを巡っては、新町氏が退任し、外部から招く構想もあったが、実現しなかった。西松体制の基盤作りのためにも、派閥色のない官庁出身者の登用が得策と考えたとみられる。