どんな旅にも思い出がある。しかし、時間が過ぎると、記憶はどんどん薄れていくもの。アルバムだけでなく、写真や地図、紀行文を載せた冊子があれば、記憶はいつでも鮮明によみがえるはず。専用ソフトを使って、旅情豊かなオリジナルの「旅のしおり」を作成してみた。(高田真之)
ゼンリンが昨年末に発表した編集ソフト「旅自慢」は、デジタル写真画像と地図、自分の文章を使って冊子を作ることができる。さっそく3年前に北海道で撮影した画像を使い、編集に取り組んだ。
まずは初期設定。旅情報の入力画面で、「観光」「温泉」など、あらかじめ12項目に分かれた「旅の目的」を選択してクリックする。紙面を編集する際、目的に応じたレイアウト案を表示してくれる。
次に、紙面に掲載する周辺地図作り。「地図ビューアーを開く」ボタンをクリックした後、都道府県・市町村リストから選択する。地図が表示されるので、最適と思われる縮尺を選ぶ。
STEP2 拡大して写真チェック冊子で使う写真の選択も簡単だ。画面の指示通りにボタンをクリックしていくと、パソコン内に保存してある画像を200枚まで呼び出して保存できる。画像を大きく表示する「拡大ボタン」もあるので、使用する写真の状態を精査するのも簡単だ。
続いて、画面右に並ぶ専用の「箱」に、選んだ画像を入れる。専用箱は「和食」「洋食」「自然」「建造物」など27項目に分かれており、編集しやすいよう項目別に画像を保存する。最大128個まで箱を増やすこともできる。
撮影現場は風力発電の巨大風車で有名な道北の町。雄大な景色の画像を片端から入力した。
STEP3 レイアウト案144点表示最後は紙面編集。編集画面を開くと、レイアウトのひな型(テンプレート)を選ぶツールバーが自動表示される。「8ページ写真27枚」など144通りのひな型から、気に入ったレイアウトを選ぶと、自動的に写真が配置される。
気に入らない画像を差し替えた後、記事を作成する。ツールバーの「文章作成サポート」ボタンをクリックすると、項目の内容別に例文が表示されるので利用してもよい。文字の形や行間、色なども選べる。
ツールバーの「印刷した時の感じを見る」ボタンをクリックし、仕上がりを確認後に印刷。余白の設定や「平綴(と)じ」「袋綴じ」など印刷形式も選べる。
記者の感想
年賀状ソフトのように手軽に冊子を作ることができた。画面のボタンを押せば、インターネットを通じて製本を依頼でき、ハードカバーの立派な作品に仕上げることも可能だ。世界地図も使えるようになると、もっと使い道が広がる、と感じた。
別料金で製本サービスMagazine Press旅自慢
旅先で撮った写真を基に小冊子を作れる。レイアウトのひな型144点のほかに例文集もあり、初めてでも簡単に雑誌のような誌面を作ることができる。自分のプリンターで仕上げてもいいが、別料金で製本してくれるサービスもある。結婚記念日など記録に残したい旅行にぴったりだ。 ゼンリン 標準価格7980円。
フォトファイル君
エクセルを使って、A4サイズの用紙に写真を自由に配置して印刷できる。たくさんの写真をまとめて一覧表示するのも役立ち、スライドショーも作れる。URLは、http://hp.vector.co.jp/authors/VA020931/
(YOMIURI PC編集部)