「銀座の街を、車道いっぱいに広がって走る気分は爽快(そうかい)だった」
こう晴れやかに話すのは杉並区の会社員、鈴木稔さん(63)。マラソン歴は十年。ホノルル、ニューヨークなど海外でも走ったが、「それらに比べても、応援マナーがよかった」。日比谷公園などでは家族や友人らが声援を送ってくれた。
墨田区に住む金綱あけみさんも完走し、笑顔。「沿道に友人の姿を見つけて手を振った。あちこちで応援の太鼓も聞こえて励みになったわ」
三時間十八分の自己ベストを出した板橋区の会社員辻野喜仁さん(36)。「東京の街がランナーであふれるなんてステキなこと。年に一回あるといい」と次回に期待する。
一方、七回目のマラソンという足立区の会社員村山敬一さん(32)は雨に泣かされ、記録は後退。「三時間を切れなかった」と苦笑いする。「でも、住んでいる街を走るのは楽しい。雷門も見た。田舎と違って、都市は景色が変わるので、距離が短く感じられた」
マラソン歴十五年の府中市の会社員前田允亨(まさゆき)さん(61)は今月四日の青梅マラソンにも参加。「疲れが残って、最後まで足がもつか心配だったが、そう苦しいコースじゃなかった」とほっとした顔。
大田区の会社員中島啓順(ひろよし)さん(48)は「給水ポイントの食べ物が充実していた。大会の運営は(百点満点の)九十点」と評価。「オリンピック誘致の起爆剤としてもアピール度は高いと思う」と話していた。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070219/lcl_____tko_____000.shtml