各大学の応援団員二人と鼓手一人の計十八人、六大学選抜の吹奏楽部員三十人らは、靖国通りの沿道に整列。吹奏楽部の応援演奏に合わせて、各大学の応援団員たちが順番に、力強い応援演技を披露、声をからして声援を送った。また、小中学生十五人によるバトントワリングも行われた。
ランナーの中には足を止め、応援の様子を写真に収める姿もみられた。
団員代表の明治大法学部三年の中出怜さん(21)は「頑張って完走してほしい」。応援合戦を企画した歌舞伎町商店街振興組合は「今回のマラソンが少しでも東京のPRになれば」と話した。
■児童らは神田囃子 日本橋
中央区日本橋兜町の首都高都心環状線の高架下では、同区立阪本小学校の子どもたちが郷土芸能の「神田囃子(ばやし)」で応援。四−六年生の十四人が法被姿で、大太鼓、締太鼓、笛、鉦(かね)を演奏した。ランナーが近づくとお囃子のリズムを速くするなど、工夫を凝らした応援ぶり。笑顔で手を振るランナーもいた。
子どもたちは週一回、地域のお囃子保存会の会員から指導を受けており、昨年末には全国コンクール東日本大会で優秀賞を受賞している。六年生の桜井澪さん(12)は「寒さで手がかじかんで、演奏しづらかったけど、マラソンを見るのは初めてで感動した」と語った。村木太郎君(12)も「ランナーの走りがすごく速かった」と驚いていた。
■サンバでお出迎え ゴール目前
東京ビッグサイト(江東区有明)前の四十二キロ地点では、早大、武蔵野美大、首都大学東京などのサンバサークルが、ラテンリズムの熱い演奏と踊りで、ゴール目前のランナーを鼓舞した。
ジレトール(指揮者)の二人がアピートと呼ばれる笛でリズムを取り、打楽器のクイーカや、アゴゴと呼ばれる楽器を持ったメンバーが音色を刻むと、雨模様のゴール前が一転、にぎやかに。
東京学芸大学三年の清水賢二さん(22)は「アジア最大の市民マラソンの第一回大会で披露できるのは光栄」。同大一年でダンサー隊長の篠田和佳奈さん(19)は「ランナーが声を掛けてくれてうれしかった。サンバの勢いが、ゴール寸前の一歩を進める力になれたかもしれない」と声を弾ませた。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070219/lcl_____tko_____001.shtml