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2007年02月19日(月) 21時28分

JR東労組元会長宅などを警視庁が捜索 業務上横領容疑朝日新聞

 全日本鉄道労働組合総連合会(JR総連)の元副委員長(71)が、理事長だった関連財団法人「日本鉄道福祉事業協会」の資金を横領したとする業務上横領容疑で同協会などが捜索を受けた事件で、警視庁公安部は19日、関係先として、JR総連幹部宅や、JR東日本労働組合(JR東労組)元会長(71)宅などを家宅捜索した。公安部は、協会をめぐる資金の流れについて、JR総連やJR東労組の関係者らから事情を聴き、実態解明を進める。

 捜索を受けたのは、JR総連副委員長宅のほか、元副委員長の容疑と同時期に、同協会の口座から約7000万円が入金された口座の名義人である元会長宅、元副委員長が購入した群馬県嬬恋村の別荘、別荘の現在の所有者のJR総連関係者宅など。元会長は同協会の元理事長、関係者も元理事だった。

 JR総連幹部名義で1億円が振り込まれた同協会口座から元副委員長が引き出したとされる別の協会口座に同額の1億円が振り込まれており、この幹部宅も捜索した。

 JR総連は「入金は関連団体への貸し付けであって、容疑は存在しない」と説明している。

 元副委員長が購入した別荘がある土地を含む周辺の土地は87年、JR東労組関係者らが購入し、大半を95年にJR総連の関連会社に売却した。この際、関連会社に同協会が2億円を融資している。関連会社は00年8月、分筆した土地を、元副委員長の家族や元会長の家族、同協会などに転売した。

http://www.asahi.com/national/update/0219/TKY200702190150.html