自治体の入札改革は、経済財政諮問会議(議長・安倍首相)が昨年11月、自治体の談合防止策を急ぐよう求めたことを受けて、総務、国交両省と埼玉県など8自治体でつくる入札契約適正化連絡会議が1月から協議していた。
19日の最終会合でまとめる報告書の素案によると、「すべての自治体で一般競争入札を導入する」とし、すでに導入済みの全都道府県と全政令指定都市のほかに、全市町村でも導入を求めることとした。両省の調査では、昨年4月現在の市町村での一般競争入札の導入率は47%にとどまっている。
入札参加業者をあらかじめ絞り込む指名競争入札は、「談合の温床」との批判もあり、縮小する方向性を打ち出す。一方、価格競争の激化による地場企業の経営悪化の懸念については、技術力なども加味して落札業者を決める「総合評価方式入札」の簡易版の導入を促すほか、「中小企業の受注機会に配慮する」と素案に明記した。
談合などの違法行為をした企業に対する入札参加資格の停止期間も、上限を現行の2年から3年に延長するよう求める。
両省は、これらの対策の実行を促すため自治体に通知を出すほか、指名停止期間の上限延長などに対応するため、地方自治法の政省令を改正する方針だ。
国交省も05年の橋梁(きょうりょう)談合事件を受け、一般競争入札の対象額を、従来の7億3000万円以上から現在は2億円以上に引き下げた。07年度からのさらなる引き下げも検討している。
http://www.asahi.com/national/update/0216/TKY200702160435.html