裁判員制度では強盗や殺人などの重大事件について、裁判官三人、一般市民から無作為に選ばれる裁判員六人が意見を出し合い、評決する。
模擬裁判は、弁護士ら約二十人が約一時間半の法廷劇を演じた。てんぷら店への放火罪で起訴された男の公判を題材に、出火原因は放火か、放火事件として男は犯人かどうかを争点に解説を交えて、判決が出るまでの流れを紹介。放火ではない疑いが残り、「疑わしきは被告人の利益に」の原則から、裁判長は男に無罪判決を言い渡した。
終了後、同弁護士会裁判員制度委員会の松山馨委員長が「今の刑事裁判の有罪率は99%を超え、あまりに高い。無実の人のために無罪を発見するのが裁判の目的で、市民の感覚を持って裁判員として参加してください」と呼び掛けた。 (安藤恭子)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/stm/20070218/lcl_____stm_____001.shtml