女子美大などが開発したソフトは「たっちゃんのコネク島(とう)」で、メニューは八種類。発達年齢が一歳半以上で人間関係づくりが苦手な子ども向け。二人がそれぞれ直接画面に手を触れられる二点タッチパネルを採用している。二人が画面をたたいてとんとん相撲をしたり、二人で同時に動かして絵を伸び縮みさせたり、子どもが楽しみながら人との関係を深められる仕組み。
コミュニケーションが苦手な子どもでもパソコンは好きなケースがあり、IT(情報技術)を活用した障害児向けソフトを開発したいと考えていたセンターと二〇〇三年から、共同研究を始めた。メディアアート学科の学生有志が仕組みや図柄を考えた。二点タッチパネルの販売会社が商品化して昨年五月から売り出した。
大学は本年度から行政や企業との共同研究を行う選択授業を設け、同科三年生が授業の中で、第一弾ソフトのバージョンアップと第二弾となる新ソフトの開発に当たった。新ソフトは、二人で同じタイミングでポンプを押すと風船が膨らむなど、二人で遊ぶタイプ数種類。別の大学が第一弾ソフトの効果を分析しており、結果を開発の参考にする。
センターの担当職員村一浩さんは「美大生が描いただけに絵はオリジナルで美しい」と評価。同大の川口吾妻教授は「商品化や社会貢献が、学生のやる気ややりがいにつながっている」と話す。ソフトは九千九百七十五円。問い合わせはキャドセンター(文京区)=(電)(5842)7302=へ。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070217/lcl_____tko_____000.shtml