同課は指定暴力団山口組系元組長だった下村容疑者らが経営破たんした会社の役員に就任、不正に資産を引き出したとみて、他の役員の関与や資金の流れを追及する。
調べでは、下村容疑者らは同社の民事再生手続き開始決定後の昨年五月、下村容疑者が経営する情報処理サービス「NSS」からアドテックスに、不必要な会計処理コンピューターシステムを約六千三百万円で購入させ、同社の財産を不正に移して処分した疑い。
二人は「システムは必要だった」と否認しているという。社内にはすでに別のシステムがあったが、二人は役員会で購入を強引に決定。同課は、二千万円相当のシステムの代金として、六千三百万円を三回に分けて支払わせたとみている。
同社は二〇〇一年十二月にナスダック・ジャパン(現大証ヘラクレス)に上場したが昨年四月、東京地裁に民事再生法の適用を申請。今年一月に破産手続き開始が決まった。同社は決算を粉飾していた疑いもあり、同課は昨年十月、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで、同社を家宅捜索している。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070217/mng_____sya_____012.shtml