記事登録
2007年02月17日(土) 00時00分

【名古屋市】 税金還付詐欺、寸劇で注意促す 東区で講座 東京新聞

 税務署員などをかたった税金還付詐欺を防ごうと、名古屋市東区矢田のふれあい広場で、お年寄りを対象にした出前防犯講座が開かれた。

 東署管内では昨年10月から今月9日までに、税務署や市役所の職員を名乗った男が「税金や医療費を還付する」などと持ちかける手口で、11件の被害が発生。お年寄りらが計約1800万円をだまし取られている。

 出前講座では、東署生活安全課の堀口厚子警部補ら2人が、犯人と被害者役に分かれて寸劇を披露。「税金を還付しますが、期限が本日中なので急いで」「ATMの操作は分かりますか」と、犯人が携帯越しに言葉巧みにお年寄りをだますシーンを再現し、集まった約70人のお年寄りは身を乗り出すように見入っていた。

 金融機関やコンビニには、一連の詐欺対策として、被害にあっていると疑われる来客には声をかけるよう依頼。その結果、携帯電話で話しながら、おぼつかない手つきでATMを操作しているお年寄りを行員らが見つけ、水際で被害を食い止めた例も出ている。

 堀口警部補は「ATMでお金を還付するというおいしい話はぜったいない。落ち着いて考えて」と注意を促し、さらに「近くで携帯を手に操作している人を見かけたら、ひと声掛けてあげて」と呼び掛けた。

 (岩崎健太朗)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/ach/20070217/lcl_____ach_____008.shtml