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2007年02月17日(土) 00時00分

【関連】高齢化にらみ再編へ 大丸・松坂屋統合検討 主導権めぐり難航も 東京新聞

<解説> 百貨店売り上げ四位の大丸(大阪市)と、八位の松坂屋を傘下に持つ松坂屋ホールディングス(名古屋市)の経営統合による「大丸・松坂屋連合」構想は、少子高齢化時代での老舗百貨店の“必然的な選択”といえる。ただ両社の経営統合に向けた姿勢には温度差もあるようだ。

 大丸は大阪の心斎橋、梅田の両店をはじめ国内十六店舗を運営。松坂屋は名古屋本店など東海地方を中心に九店舗で営業する。両百貨店は大丸東京店(東京・八重洲)と、松坂屋銀座店・上野店など一部の地域を除いて、競合しない。

 大丸は、一九九七年に奥田務氏(日本経団連前会長の奥田碩・トヨタ自動車相談役の実弟)が社長に就任し、経営改革を推進して高い収益体質に変えた。奥田氏は現在、会長兼CEO(最高経営責任者)で、改革派として知られる。

 関西地区では、昨年十月、阪急阪神ホールディングス(HD)が発足。阪神百貨店はHD傘下に入ったが、阪急百貨店は“独立”しており、両百貨店は業務提携に向けて準備を進めている。こうした中、大丸は両百貨店と商圏が重なっており、名古屋での業態拡大へ活路を見いだすために、松坂屋を経営統合の相手として選んだようだ。

 松坂屋HDは一時、村上ファンドが筆頭株主に躍り出たが、昨年末までに株式を買い取って関係を解消。大丸との経営統合には、敵対的買収を防ぐ狙いもあるとみられる。ただ主導権をめぐり、交渉がスムーズにいくかどうかは予断を許さないとの見方も出ている。(名古屋経済部・中沢幸彦)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20070217/eve_____kei_____002.shtml