米ボストン連邦地検は15日までに、盗品であると知りながら、印象派画家セザンヌらの絵画を隠し持っていた疑いなどで、元弁護士ロバート・マーディロシアン容疑者(72)を逮捕したと発表した。セザンヌの作品は「水差しと果物」と呼ばれる静物画で、1999年、ロンドンの競売会社サザビーズが競売にかけ、1815万ポンド(当時のレートで約31億円)の値が付いた。
調べでは、78年にセザンヌらの絵画7点がマサチューセッツ州で盗まれた。盗んだ男はマーディロシアン容疑者に管理を依頼したが、翌年に殺害された。同容疑者は作品をスイスなどに隠した上、一部を競売などで売りさばこうとしていた。
容疑者は盗まれた絵画の所有者に対し、セザンヌの作品を譲る代わりに、ほか6点の所有権を認めさせる契約を交わしたが、英国の裁判所は後に「契約は無効」との判決を出している。(共同)
ZAKZAK 2007/02/16