県は2006年度から同制度を導入し、34の県有施設で指定管理者を選定した。各指定管理者と交わす協定書には暴力団排除規定を設けているが、暴力団との関係を判断する材料が少ないことから、県警に協力を求めることとした。
今のところ、県関係では暴力団の関与は確認されていないが、北九州市で、暴力団と関係していた建築会社が、指定を取り消された例もあったという。
合意書によると、排除の対象は▽暴力団関係者が代表を務める▽暴力団関係者に金銭供与している▽密接な交際がある——など。指定管理者になるために申請書を提出したり、指定されたりした企業・団体について、県警が情報を提供する。
県が指定を取り消す際の妨害行為、不服申し立てに対しても県警に出動や情報提供の協力を求める。そうした場合には、「暴力団排除連絡会議」を開くことも盛り込んでいる。
調印式は県庁で行われ、合意書に署名した二日市具正・県総務部長は「暴力団排除規定の実効性を担保できる」と歓迎。原口二郎・県警刑事部長は「今後、県外の暴力団が入ってくる恐れもあり、暴力団の資金源を絶つためにも連携を取っていきたい」とした。