広島市中区の出版会社「トラストジャパン」が企業を脅して同和関係の書籍などを購入させていたとして、広島県警公安課などは16日、同社代表取締役の李一雄被告(63)(法人税法違反罪などで起訴)ら2人を恐喝容疑で逮捕した。
また、同容疑で同市内などの役員や従業員ら9人の逮捕状を取って事情聴取しており、容疑が固まり次第、逮捕する。
調べでは、李被告らは共謀し、2005年12月ごろ、「買わないと街宣車を回す」などと岡山市内などの8社を脅して、同和関係や北方領土問題についての書籍(1冊約5万円)計約40万円を買い取らせた疑い。
県警は、李被告らが同様の手口で全国の企業を脅し、同月までの約3年間で約18億円を稼いでいたとみている。
李被告らは、書籍販売の法人税など約3億円を脱税したとして、広島地検に法人税法違反容疑で1月26日に逮捕され、15日に起訴された。