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2007年02月16日(金) 21時27分

関電美浜原発で無許可工事、電気事業法違反の疑い朝日新聞

 関西電力は16日、定期検査中の美浜原発1号機(福井県美浜町)で、非常時に炉心に冷却水を送り込む「緊急炉心冷却システム」(ECCS)の配管2カ所で、電気事業法で義務づけられた国の検査機関の事前の許可と立ち会いを受けずに無許可で溶接工事していた、と発表した。経済産業省原子力安全・保安院は同法違反の疑いがあるとして、同種事例の調査を指示した。関電は同県内で運転中の全原発11基で今後、点検を進める。

 関電によると、無許可溶接をしていたのは、関電の協力会社。この協力会社に発注した元請け会社が16日に関電に問い合わせて発覚した。関電はいったん装填(そうてん)した核燃料を抜き取ってこの配管を外した後、改めて検査機関の原子力安全基盤機構の許可と立ち会いの下で溶接をし直す方針。今回の定期検査ではECCS系統など計133カ所で配管の溶接工事をしており、他にも無許可工事がないか調べる。

 関電は、溶接に問題があった場合は配管から水が噴き出しECCSが正常に作動しない可能性もあるとしている。関電原子力事業本部は「法令順守や品質保証など再発防止対策の基本中の基本ができておらず、深く反省している。早急に調査し原因を究明する」としている。

http://www.asahi.com/national/update/0216/OSK200702160109.html