市民グループ「ウオッチ町田市政(考える会)」のメンバーが、昨年十二月に監査請求していた。請求では「事件が起きなければ必要のない支出で市に損害を与えた」として、石阪市長に対し、職員へのおわび文書の印刷費と、事件に伴う臨時記者会見に立ち会った職員の時間外手当の合計九万千八百四十四円を市に返還するよう求めた。
監査委員は「市長として誠実に事務を執行していくために必要な行為であり、市としても必要性は十分ある。市に損害が生じているとはいえない」として請求を棄却した。
ただ、監査意見として「事件がなければ発生しない支出だったとする請求人らの主張も心情として理解できる」と述べた上で、「市長は事件について真摯(しんし)に反省し、市の事務を誠実に執行することを強く望む」とした。
同監査では、監査委員が今年一月、請求人や関係部局職員による陳述聴取を実施。石阪市長は文書で「職員が市民からの批判の矢面に立っている状況などから、おわび文書を配布した。市長の職務を遂行する上で必要と考えた」などと回答していた。
監査請求した市民は「残念な結果だが、監査意見として市長に反省を求めたことは異例だと思う。それについては一定の評価をしたい。今後も市長が説明責任を果たすよう活動を続けていく」と話した。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070216/lcl_____tko_____004.shtml