葉山町の鈴木勘之助役(65)が建築主となっている町内の建築物が、県に建築基準法違反と判断され、同法に基づく是正指導を受けていることが14日、わかった。
問題の建物は鈴木助役が所有する同町堀内の土地に建てられた1階部分が吹き抜けの鉄骨2階建て。県横須賀土木事務所によると、この土地は第1種住居地域に指定されており、敷地面積に対する建築物の建築面積(建ぺい率)の上限は60%と定められているが、現状はこの割合を超えていることが確認されたという。
建築計画概要書によると、敷地面積は53・59平方メートルで、建築面積は23・76平方メートル、建ぺい率は44・34%と記されている。主要用途は漁具倉庫とされている。
ところが、NPO「葉山町民オンブズマン」が1月に、「建ぺい率違反の疑いがある」として事実調査を要請する文書を県知事に提出し、同土木事務所などが調査していた。
鈴木助役は「違反については知らなかったが、指摘を受けて是正をしている」と話している。
漁具倉庫としての建設時は違反がなかったが、飲食店として改装時に建ぺい率の違反になった。現在は2階の是正工事が終わり、吹き抜けの1階駐車場についても1台分狭める工事をする。
用途は当初、漁具倉庫として使っており、途中から飲食店に変更したが届け出はしなかった。飲食店としては保健所に届けている、という。
鈴木助役は93年から助役4期目。建築確認申請の窓口となる町都市計画課長も歴任している。
(其山史晃、山元一郎)
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