調べでは、元副委員長は同協会理事長だった00年6月ごろ、同協会名義の金融機関口座から自分名義の口座に約1億5000万円を移し替え、別荘購入などに数千万円を使った疑いが持たれている。
別荘は群馬県嬬恋村にあり、土地は00年8月に元副委員長の家族名義でJR総連の関連会社から購入。建物は01年に建てられているが登記はされていなかった。JR総連役員による暴行事件に絡み警視庁公安部が03年、同協会や同協会名義の貸金庫も捜索した。直後の04年5月、総連傘下の東日本旅客鉄道労働組合(JR東労組)関係者が別荘を買い、初めて登記されている。
元副委員長は旧国鉄動力車労働組合(動労)副委員長やJR東海労委員長を歴任。日本鉄道福祉事業協会理事長は98年6月から04年5月まで務めた。旧動労副委員長時代の87年には、国鉄民営化に賛成した動労を批判していた「中核派」に襲われ、重傷を負った。
「日本鉄道福祉事業協会」は、旧動労の資産を引き継いだ旧動力車福祉事業協会から改称した財団法人。東京都品川区の「目黒さつき会館」や保養所の管理・運営などをしているとされる。
http://www.asahi.com/national/update/0215/TKY200702150202.html