この問題は14日の衆院予算委員会で、民主党の長妻昭議員が内部資料を基にただした。冬柴氏によると、この資料は00年、同財団の3人の技術者が会社を立ち上げるため、当時の財団の専務が運輸省幹部に説明したものだという。
資料によると、新会社は財団の職員が兼務する形で01年に発足し、05年度までは財団経由で運輸省の調査業務を5000万〜8000万円の範囲で受注するとしている。「運輸省からの支援で、当初から黒字経営が可能」という記載もある。
長妻氏が国交省などから取り寄せた資料によると、同社は01〜05年度、財団から「資料収集」などの名目で12件計約8900万円分の業務を受注。このうち、同省が本来の発注元だった件数は不明だが、同社は01〜02年度、同省から直接、「業務資料作成」名目で4件計約360万円分の業務を受注していた。
長妻氏は「省庁が会社設立前に発注を約束しているような資料だ。新会社も財団も役員は旧運輸省からの天下り。『官製会社』ではないか」と指摘。冬柴氏は資料について「このような冊子があったこと自体が驚きだ」としつつ、「(財団専務が)企画を述べただけで、運輸省が約束したものではない」と釈明した。
http://www.asahi.com/national/update/0215/TKY200702150101.html