国土交通省は昨年十二月、同区と都に、同空港の拡張と国際化によって新たに利用できる空港跡地を約五十三ヘクタールと提案した。跡地は、京急線・東京モノレール天空橋駅周辺から国際線貨物ターミナル地区にかけての東西に広がる多摩川沿いで、二〇〇九年度開業予定の国際線ターミナルビル周辺も含まれる。
区は、隣接する品川区や国、都とともに「羽田空港移転問題協議会」を設立して空港跡地に関する話し合いを続けている。今後は、国の提案への合意や、跡地利用の将来像、周辺環境の共同調査などについて検討する。
すでに区は〇五年四月に、研究機関やアミューズメント施設、広域避難場所や水上交通ターミナルなどの建設を想定した「跡地利用計画案」を独自にまとめている。
同基金は、空港発着時間の延長や便数増加に伴い、「空港周辺地域住民の生活環境と自然環境の保持、改善を図る」ことを目的に設立。運輸省(当時)の外郭団体「航空公害防止協会」(現・空港環境整備協会)と日本航空、全日空、日本エアシステム(当時)が一九九〇年度から九七年度まで、資金を積み立ててきた。
区は今後、積み増す基金を活用して「跡地取得を含め、周辺環境の整備を進めたい」としている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070214/lcl_____tko_____000.shtml