ボリビアのモラレス大統領は9日、スイスの金属関連企業、グレンコアが所有する同国中部ビントのスズ精錬工場を国有化すると宣言した。
ロイター通信などによると、宣言は軍が工場を占拠した後になされた。モラレス大統領は「民営化された企業を、国家の手に取り戻す。我が国に威厳を取り戻す」などと述べた。
ボリビアでは90年代後半から、外資導入と民営化の新自由主義路線の改革が進んだ。これに対して、左派のモラレス大統領は昨年5月に天然ガス資源の国有化を宣言。今年に入り、すべての鉱物資源の国有化方針を打ち出した。
グレンコアは世界40カ国以上で事業を展開している。