事故は、不完全燃焼防止装置(安全装置)が働かなくなって起こったとみられる。この不作動は(1)不完全燃焼を感知して安全装置が働きガス供給が停止(2)再度点火ボタンを押すとガス供給が再開し、不完全燃焼状態のまま約20秒間燃える——という現象が引き金となった。この現象が何度も繰り返された結果、不完全燃焼で発生したすすが機器内部に次第にたまり、安全装置の部品の穴をふさいで、機能を完全に失わせたらしい。
リンナイによると、同社は99年2月に東京ガスから、「安全装置が働いた場合に再点火できないよう改良するべきだ」と提案を受けたという。提案を受けてリンナイは、再点火防止機能の開発に着手。同年12月、コンピューター制御の同装置を装備した新型機器を発売した。
だが、再点火を繰り返すことによる旧型機の危険性については、今回の問題発覚まで消費者に周知していなかった。
リンナイの石川治彦総務部長は「複数の都市ガス会社の間で再点火防止機能が必要と認識が一致し、代表して東京ガスから提案をいただいたと聞いている。当社はそれまで再点火の危険性を認識していなかった」と話している。
http://www.asahi.com/national/update/0213/NGY200702130005.html