金沢市内の民家で2004年9月、夫婦が刺殺された事件で、強盗殺人罪などに問われ、金沢地裁で無期懲役判決を受けた石川県白山市内の当時17歳の男(20)が13日、名古屋高裁金沢支部への控訴を取り下げた。
金沢地裁は2006年12月、犯行時18歳未満だった被告に対し、死刑に相当する場合は無期刑を科すと定めた少年法を適用し、男に求刑通り無期懲役判決を言い渡した。
男の弁護人が同月、「控訴の可能性を残すため」と控訴したが、男は当初から母親に判決を受け入れる考えを伝えていた。「死刑相当」の無期懲役が確定するのは極めて珍しい。
判決によると、男は04年9月13日未明、自動車運転免許の取得費用を手に入れようと、金沢市の住宅設備業の男性(当時66歳)方に侵入し、男性と妻(同64歳)をナイフと鉄製のクイでめった刺しにして殺害し、約3700円などが入った財布を奪った。