経済産業省が9日に発表した同社製湯沸かし器による3件の死亡事故とは別の機種で、3件の湯沸かし器にあった不完全燃焼防止装置は付いていなかったという。
リンナイは事故当時、報道機関の取材を受けながら警察に問い合わせるなどの事実確認をしておらず、同社の石川治彦総務部長は「今後、警察に照会するなど何らかの手段で確認しないといけないと思う」としている。
東京ガスによると、弁護士一家が死亡した事故の湯沸かし器は、リンナイ製「RU−5EX」で、83年製造。事故では、92年12月8日に中野区野方のアパートの一室で、弁護士の平形幸夫さん=当時(37)=と妻=同(38)、4−9歳の子ども3人が布団の上で死亡しているのが見つかった。
警視庁などの調べでは、死因は一酸化炭素中毒。台所の湯沸かし器のスイッチが「燃焼」位置のままで水が流れっ放しになっていたことなどから、湯沸かし器の不完全燃焼が原因と断定した。
東京ガスによると、同社がガスを供給する1都7県の約980万世帯のうち、不完全燃焼防止装置がない小型湯沸かし器は現在も各メーカーの計約3万7000台が稼働。東京ガスが一部費用を負担し交換を進めている。
平形さんの勤務していた法律事務所の先輩弁護士(46)は「再発防止のためにもメーカーの責任を明らかにしないといけない」と話している。
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20070212/mng_____sya_____001.shtml