自然界での繁殖を目指して兵庫県豊岡市で2005年秋に初めて放鳥された国の特別天然記念物コウノトリ5羽のうち、8歳の雄が12日、同市内の山中で死んでいるのが見つかったと、同市の県立コウノトリの郷(さと)公園が発表した。
これまでに放されたコウノトリは計14羽で、放鳥後、死んだのは初めて。
同公園によると、この雄は11日午前10時10分ごろ、同市日撫の山中の高圧鉄塔上で、ペアとなっている5歳の雌と一緒に留まっていたところ、雷の音に驚いて姿が見えなくなった。12日午後1時30分ごろ、探していた同公園職員が鉄塔付近で死んでいるのを発見。右脚の付け根の羽が焦げており、雷が当たったのか、飛び立った際に誤って電線か何かに衝突したのではないかとみている。同公園は解剖して死因などを調べる。
雄は1998年4月、同公園保護増殖センターで生まれ、2005年9月24日、同公園での放鳥式典で5羽のトップを切って放たれた最年長の鳥。