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2007年02月11日(日) 00時00分

産廃問題10年、和解朝日新聞

 鹿屋市に建設中の産業廃棄物処分場をめぐり、地元住民らが産廃業者「インクス」(大崎町神領)に対して、廃棄物を不法投棄したとして、撤去などを求めて鹿児島地裁に提訴していた訴訟で9日、原告は同社が予定地に一切の処理施設をつくらないことなどを条件に、同社側と和解した。

 同社に処分場の工事差し止めを命じた昨年11月の福岡高裁宮崎支部の判決が確定し、事実上同社が処分場を建設できなくなったことから、住民側は9日、設置許可取り消しを県に求めていた訴訟も取り下げた。これで処分場建設に反対してきた住民らの10年にわたる運動に終止符が打たれた。

 原告側は会見で「裁判所が工事差し止めの仮処分をした後も、県は許可について何の返答もしなかった。住民は10年間無駄な努力をさせられた。県の行政は一体なんなのかという疑問が突きつけられた」と話した。

http://mytown.asahi.com/kagoshima/news.php?k_id=47000000702110001