森さんは、啓祐君の笑顔いっぱいの小学校の卒業写真を見せながら「より多くの人に森啓祐という存在が生きていたことを伝えたい。この笑顔の絶えない社会を、みなさんでつくりあげていきたい」と訴えた。
実名公表のきっかけは昨年12月、今春中学生になる啓祐君の弟の言葉だった。「お兄ちゃんは何も悪いことをしていない。自分たちも悪いことはしていないから、僕は胸を張って学校に行くよ」と言われ「背中を押された気持ちになった。夫婦は大きな勇気を教えてもらった」という。
また「いじめの事実と自殺との因果関係を認めることは、亡くなった子どもだけでなく、今苦しんでいる子どもたちにも大きな意味がある。いじめ自殺をなくす出発点です」と声を詰まらせながら話した。森さんのほか、約13年前に長男洋(よう)君=当時(14)=を亡くした神奈川県相模原市の平野君江さん(50)ら遺族3人も登壇し「いじめを隠そうとする学校や文部科学省は何も変わっていない」「親が知りたいのは、学校で何が起こっていたのかという真実」などと訴えた。
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20070211/mng_____sya_____003.shtml