10日午後5時ごろ、神戸市東灘区深江北町1、無職斎藤達雄さん(81)と妻の礼子さん(78)夫婦が倒れているのを、訪ねてきた長女(47)が発見した。
兵庫県警東灘署の調べによると、1階寝室と台所の間の居間にあった金網式ガスストーブのスイッチが入ったまま火が消えていた。司法解剖の結果、2人の死亡推定時刻は9日午後11時ごろで、死因はCO中毒死だった。
大阪ガスや経済産業省によると、ストーブは「43—285」という型番。1969〜72年まで鳥取三洋電機が約6800台製造し、大阪ガスが販売した。不完全燃焼防止装置は設置されておらず、関西2府4県で少なくとも約140台が使用されている可能性があるとしており、注意を呼びかけている。
この事故を受け、大阪ガスは11日、神戸市内でほかにも1996〜2001年までの間に、メーカーの異なる金網式ガスストーブが原因とみられるCO中毒事故が計3件あり、2人が死亡、2人が中毒となっていたことを明らかにした。内訳は<1>96年2月、男性(68)(死亡)と女性(63)(中毒)の夫婦<2>97年1月、男性(35)(死亡)<3>01年2月、男性(52)(中毒)。