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2007年02月09日(金) 00時40分

エステ顧客情報ネット流出、賠償1人3万5千円の命令読売新聞

 エステティックサロン「TBC」を経営する「TBCグループ」(東京都)の約5万人分の顧客情報がインターネット上に流出した問題で、被害者14人が同社に損害賠償を求めた訴訟の判決が8日、東京地裁であった。

 阿部潤裁判長は、「流出情報には原告が関心のあるエステコースなどの情報が含まれており、住所や氏名などの基本情報だけの場合と比べて秘匿の必要性が高い」と述べ、原告1人当たり2万2000円〜3万5000円、計約48万円の支払いを同社に命じた。

 原告側弁護士は、「過去の裁判例では個人情報流出に対する賠償額は1人当たり5000円〜1万円が一般的で、エステの内容などデリケートな情報を重く受け止めた画期的な判決」と評価している。

 判決によると、同社の約5万人分の顧客情報が2002年5月にインターネット上に流出。さらに、流出情報がファイル交換ソフトを通じて広まり、原告らは迷惑メールやいたずら電話などの被害を受けた。判決は「原告らは2次被害により、一層大きな精神的苦痛を受けた」と指摘した。

 TBCグループ企業広報室の話「判決内容を把握していないので、コメントは控えたい」

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070208ic22.htm