府によると、報告書は本文6ページのほか、マニュアルなど添付書類76ページで構成。一連の不正の原因として、「社内基準の軽視」「従業員の意識の低さ」などのほか、「熟練労働者の高齢化や退職をパート従業員で補う人員体制」をあげた。
さらに、出荷先の店舗との間に「商品を欠品にできない不文律」が存在し、消費期限の長い商品が求められていた▽マニュアルの順守を従業員に教育する品質管理担当が店舗からの苦情処理に追われていた——などを問題点として認めた。
改善策は計7項目で、食品衛生、細菌検査、製品回収の3分野のマニュアルを厚労省の基準に合わせて全面改定▽細菌検査員を増やして衛生設備を増強——など。今後、新しい衛生管理策やマニュアルによる洋菓子の試作を行う。
報告書を受け取った府の泉佐野保健所は「一定の評価はできるが、マニュアル類の改定だけでは不十分で、工場での運用状況を確認する必要がある」としている。