溶融炉は低レベルの放射性廃棄物を溶かし容積を小さくする装置。溶融物は高温のため、ドラム缶に流し込む管には飛沫(ひまつ)から保護する繊維「スリーブ」が巻き付けられている。
機構によると、溶融炉の運転前、繊維に損傷を発見。溶融炉内部は通常千五百度程度になるが、部品交換では正規の繊維ではなく、瞬間耐熱温度が千三百度程度の市販品を安全ピンで留めただけだった。このため、繊維の外側にあった難燃性ゴムの一部が燃えた。補修に携わった職員は「スリーブの取り寄せには時間がかかり、作業も大々的になると思った」などと話しているという。
同機構は、補修時の措置を手引に定めることや、試験計画実施要領を作成するなどの対策を報告している。 (布施谷航)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/ibg/20070209/lcl_____ibg_____003.shtml