岡崎市の石工団地内で、昨年5月に工事業者が水道管を工業用水管に誤って接続し、石材店事務所が半年間、工業用水を上水として利用していたことが、8日分かった。同市保健所の水質検査で、健康に影響を与えるような物質は検出されなかったが、同市水道局では、この水を使っていた関係者の健康診断を行うことにしている。
市水道局によると、昨年11月7日、同市上佐々木町にある石材店から「白く濁った水が出る」と通報があった。調査したところ、同年5月19日に市内の業者が、水道の引き込み管を鉛管からポリエチレン管に取り換える際、水道管と並行して敷設されている工業用水管に誤って接続していた。
市は、関係者にわびるとともに、工事をやり直し、石工団地内廃水を処理して再利用する工業用水の水質検査を実施した。重金属類や細菌類は基準を下回っていたが、水道水としては、「毒性は無いが、臭気や水素イオン指数(pH)、アルミニウムなど7項目で基準を超えていた」という。
高橋利明・水道局長は「安心、安全な水を安定供給する水道の信頼を損ねる事態を招いて、大変申し訳ない。再発防止に万全を期したい」と陳謝し、業者、関係職員を処分する方針を明らかにした。